ホワット

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セインの問い掛けに、ユートは頷きながら、

 「呪力が残り少ない。遠隔結界は長く張れないから、僕も光球に入って結界を張るよ」

 遠隔結界よりは直接ユートが結界を張った方が呪力の負担が少ない。少しでも結界を長く張る為には光球に直接入った方がいい。ユートは杖を丹念にチェックしていた。そこに、

 「貴様等が月夜を殺さないという保証はどこにある?」

 アシュタルは尚もセインに食って掛かった。

 「殺せんから説得する、と言っているんだ。あの状態で『死霊使い』を殺したとして、今まで蓄えられた呪力が暴発しないとは言い切れない」

 その心配がなければ俺は全く躊躇わずに奴を殺すんだがな、セインは呟いた。

計画はこうだ。

アシュタルと羅刹の二人が全力をもって月夜の結界に穴を開ける。そこからユートとセイン、サンの三人が結界内に入り込み、ユートはサンとセインを守るべく光球に侵入後、結界を展開。そしてサンがセインの精神を月夜の精神に送り込む、というものだ。

「準備はいいかっ?!」

羅刹とアシュタルに向かって叫ぶセイン。

「くそ……あんな奴等の手を借りなければならないとは……」

「アシュタル。やるぞ。時間が無い」

そう言う羅刹の表情に焦りが浮かんでいる。

もっともこの場にいる者は、思惑こそそれぞれ違うが、全員焦燥に駆られている。

「やるぞっ!アシュタルッ!」

気合いと共に月夜の結界に全力で真空波を叩き付ける。

辺りに衝撃が拡散し、光球に僅かな歪みが生じる。

続いて、アシュタルが、今羅刹が真空波を打ち込んだ箇所に寸分違わず呪力を叩き付けた。その光球の外周は、羅刹が打ち込んだ真空波によって明らかに他の部分の外周よりも防御力が落ちていたからだ。弱った光球の外周が修復されないようにアシュタルは右手を直接結界の外周に当て呪力を送り込み、左手は天に翳したまま目を閉じた

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