ホワット

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「それともう一つ。誰が奴の説得に行くか、だ」

「……君か、アシュタルしか適任者はいないわけだな」

 羅刹の呟きに対し、アシュタルは、

「決まっているっ!俺が月夜を……」

「アシュタル、待て」

興奮するアシュタルを遮る羅刹。

「羅刹、お前といえどもこの役は渡さん、月夜の説得には……」

「この場に居る者の中で、最も月夜の光球を破壊できそうなのは誰だ?」

羅刹の言葉にアシュタルは一瞬沈黙する。

このメンバーの中で最も攻撃力の高い人物は他ならぬアシュタル自身だからだ。

「それはもっともだが……お前では月夜の光球内では……」

羅刹は頷きながら、

「騎士である私では結界は張れんから、論外だ。ユート君に結界を張ってもらっても、私は呪力がないから、彼女を通して精神を送ることは出来ない」

落ち着いてアシュタルに語り掛ける。

「私の言いたいことはわかるな?」

アシュタルは苦々しい表情で、

「月夜の命の狙うこいつ等に説得させるというのかっ?!」

セインを睨み付ける。

「月夜の命を狙う奴等など信用できるかっ!」

 「しかし、セイン君とユート君のどちらかと、私だけではあの光球は破壊できまい。そして、お前一人では、あの光球内部の衝撃を支えきれる結界を張れない」

羅刹は尚もアシュタルに語り続ける。

「彼等の目的は『死霊使い』の抹殺……だが、その理由はより多くの人命を救う為」

羅刹はそう言って、セインを振り返る。

「月夜を説得できなければ、多くの命が失われてしまう……やってくれるな?」

羅刹の問い掛けにセインは、

「わかった。全力を尽くそう」

静かに頷いた。

 「ユート、結界はまだ張れるか?」